ストーリー
蒼い風を掴む広大な平原、黄金に輝く砂漠の砂、光をも遮る密林の露、生死が隣接する荒野と湿地帯…
それはモンスターの巣くう大陸「ブライトン」と呼ばれていた。
その名の示す通り幾多のモンスターがうごめく大陸である。
人とモンスターの共存は、伝説の聖石「ベヘリリウム」によって保たれていると信じられていた。
聖石の存在が事実とも真実とも解らない未知なる物に、人の心は救われていた。
大陸の北東、広大な平原に囲まれた城下町パステルップ。
ここに一人の少年がいる。
少年の父は、モンスターの心を理解し、モンスターの扱いに長けた、モンスターブリーダーであった。
モンスターブリーダーという職業は、人命救助、土木作業、兵力、などさまざまな方面で活躍する。
少年は小さい頃から父の育てたモンスターと会話ができた。
ブリーダーの特徴はモンスターとの交信(心での会話)ができることである。
遺伝か、それとも小さい頃からの訓練かは解らない。
しかし、ブリーダーになる前から少年は、モンスターの言葉を理解し、交信する術を身に付けていた。
この大陸では十歳の誕生日を迎えないかぎりモンスターを育てることが許されていない。
少年の好奇心は時を重ねる毎に大きくなっていった。
そして…今日、少年は十歳の誕生日を迎えた。